2010年 01月 22日、取り壊しが決定している広尾のフランス大使館旧庁舎で開催されていた「NO MAN'S LAND(ノーマンズランド)」展。
当時大使館勤務だったK子さんにお声がけいただき、仕事の後に出かけました。
(この企画展は実に深いところに刺さる展示だったと思う。
私だけじゃなく折に触れ未だに度々話題にされてるのを見かける)
なぜ急に思い出したか、というと。
1月13日に青森県十和田市に弾丸日帰り旅をした理由とつながるのですが、
絶対見なきゃいけないやつ!というAKI INOMATAさんの展示の最終日に滑り込んだら、
地面が揺れるほど触発され共感しまくって買った図録を読んでいたら。
彼女の2009年から始まるシリーズ作である
"やどかりに「やど」をわたしてみる"は、
このNO MAN'S LAND-破壊と創造@旧フランス大使館
から始まったのだと知ったのだ。
私、きっと、見てた!!(しかも当時の私には響いてない!!成長変化)
そのときのわたしの記録が出てきた。
今夜、気に入った作品は2つ。
硬質で、青味を帯びた清澄な色調の写真と、ガラス窓の外の地面に育つ樹
(恐らくこの後の整地の際に切り倒されるだろう樹)とで、赤い縄で縛った姿を対比させ、
透明な生命感を生み出していた作品と。
この写真の作品。
細い右側の細道を登ったところに設置され、クリアな細長い試験管のような筒が20本くらい
竹のように、地面から伸びた中に、白い羽が一枚。
内部で制御された風圧に浮き上がり、ゆったりとしたリズムで落ちてくる。
試験管の中で下から照らされて、夜の闇に白い羽だけがふうわりと浮かびます。
それは一斉に、でもそれぞれが自律して、音楽のような時間を作る。
きっと昼より夜の方がきれいです。今月、31日まで。
◆No Man's Land公式HP
www.ambafrance-jp.org/nomansland
在日フランス大使館
〒106-8514 東京都港区南麻布4-11-44